当時はまだ勤め人でした。そこの会社の保養所が京都の更科にあったのです。それで休暇を取ってカミさんと一緒に夜行バスで京都に行ったのです。
贅沢旅行もできないけちけち旅行でした。保養所は2人で1泊1500円です。もちろん素泊まりです。
当時の夜行バスは横浜駅や町田駅から出ていたのです。費用も新幹線よりも大分安かったのです。これも慣れればバスの中でどうにか寝れます。バスの中にはトイレも洗面所もついていました。
その上ある程度の飲み物も無料でそろっていました。何よりも良かったのは夜出ると次の日の朝早く京都に着くことでした。その日1日中観光ができるのです。
最初のうちは駅前の観光バスの乗りました。観光の行く方面も30種類くらいありました。
その後京都のある程度の観光も行ったので、次は自分たちでガイドブックをもって、電車やバスを使ったり、歩いていきました。
その中でも思い出に残っているのは銀閣寺の方に歩いて行ったときのことです。
当時はスマホもないころです。ガイドブックをもって迷い迷い行きました。迷うということもいいこともあります。本に載っていないお寺さんなんかに出会うこともあります。あるとき歩いていた時に昼時になりました。
そこでどこかで何か食べようと本に載っているお店に行くことにしました。
最初のお店はフランス料理屋ですので遠慮して、本に載っていた仏料理屋に行こうと。
カミさんも私も血の出るようなステーキや生ものはそれほど好きではないのです。そこで仏料理だったら、お寺さん風の精進料理が出てくるものだと思ったのです。
お店に入ると、そこはフランス料理屋でした。それも予約客のみです。そういえば日本語で国を表すのにフランスは仏だったのですね。
後で友人に話すとその奥さんが大笑いしました。
その後に銀閣寺の方に行ってお豆腐料理屋に入りました。ここは日本料理に間違いはありません。そこここを歩いていると、あるお寺さんの前に犬がいたのです。
その犬が私たちを見てワンと言って、ついて来いとという仕草。それに連れられてそのお寺さんに入りました。
するとガイドさん風のおばさんがこれからちょうど説明に入るところだから中に入りなさいと。中に入ると天井に一面の竜がの絵が書かれていました。
そこでその竜の目がどこにいても自分の方を見ているように見えるのです。また床に仰向けになって見るのも一興だとか。
あとで知ったのですが結構有名なお寺さんだったのです。
その後またあっちこっちのお寺さんを見学しました。また泊まっていた嵯峨野の方に戻ってきました。すると途中でオルゴールの展示館がありました。中に入ると至る所にいくつものオルゴールが飾ってありました。しかしすぐに閉館になるとのことで追い出されました。
そこで近くにあるラーメン屋に入りました。上品な味で忘れられない味となりました。そして安いビジネスホテルに戻りました。その日はいい余韻にしたりながら眠りにつきました。